付き合い始めたら相手がイメージと違ったということはよくあります。
でもそれが結婚生活だったら?
この人だと思ってウェディングドレスを着たのに、「こんなはずじゃなかった!」と、結婚生活を続ければ続けるほどストレスを溜め込んで、辛い日々を送ってしまうことも。
そうなると離婚という言葉が頭にちらつきます。
この記事では、男女お互いがストレスを抱え込み離婚してしまった体験談を読んでいただき、どうしてうまくいかなかったのかを考えていきます。
離婚のメリット、デメリットもまとめてみましたので参考にしてください!
結婚生活がストレスで離婚したい?―体験談
現在28歳、次の結婚相手との入籍間近の女性が、離婚に終わってしまった1度目の結婚生活(25歳~27歳)について書いてくれました。
出会いは22歳の冬、居酒屋ででした。彼は、6歳年上の理系職で、周りにいる同世代とは違う、落ち着いた雰囲気に引き込まれました。
お互いに惹かれあっていることに気づき、1ヶ月程度で交際へ。
付き合った当初は、遠方の観光地や温泉によく足を運びました。
無邪気に笑う私が好きだと言ってくれて。
でも、付き合って1年と少し経つと、だんだんと家デートばかりが主流になりました。
彼は元々出不精な性格。
最初は我慢していたものの、外に行くことが好きな私のストレスは徐々に溜まっていきました。
新婚旅行のロンドンでの亀裂
25歳で結婚し、その年の秋にロンドンへ新婚旅行に行きました。
私は泳ぐのが好きなので暖かいマリンリゾートがよかったのですが、「海外に行ったことがない、大英博物館にいきたい」と熱望する彼のために、新婚旅行はロンドンに決定。
自分の行きたい場所ではなかったものの、ロンドンには行ったことがないので楽しみでした。
道中、彼が忘れ物をしたり言葉が通じなかったりとハプニングはあったものの、総じて楽しんだと思います。
ただ、旅行最終日は別でした。
初日から4日間は、彼の行きたがっていた博物館などの観光スポットをひたすら回りましたが、最終日は私の見たかったミュージカルへ。
しかも、世界的に有名な劇場の最前列。絶好の環境なのに、なんと相手が爆睡。周りの席にいたマダムたちにも笑われる始末です。
ミュージカルは楽しかったものの、自分の趣味を一緒に楽しんでくれない相手に失望するばかりでした。
前時代的な、絶対服従の義父との衝突
私は人の言いなりになりたくない、自分のことは自分で決めたい性格です。
一方、彼のお父さん、義父は元教師。自分の収入だけで、子ども3人と専業主婦の義母という家庭を守ってきました。一家の大黒柱で職業柄もあり、とにかく発言力があります。
ですから息子はもちろん、結婚相手である私の考えにまで口を出すわ出すわ、止まりません。我慢できずに、「私はこう考えます。口出さないでください」と言わせてもらったこともありました。
私の両親は私の味方でいてくれましたが、義父にも気を使っているのがあらわです。それなのに、義父の態度に関して彼も義母も、私の両親や私に対して謝るということがありませんでした。気持ちはモヤモヤするばかり。
彼には、露骨に義父に対する不満をぶつけてきましたが、何も変わりませんでした。
突然世帯主になった、年収300万の25歳
結婚してわずか2ヶ月で、彼が突然仕事を休職しました。
理由は、責任が重くなり、耐えられなくなったから。心労故に些細なミスを繰り返し、関係者に迷惑をかけてしまう。それがさらに心労になる、という負のサイクルに陥ったというのです。
元々プレッシャーに弱く、以前精神を病んだことは承知していましたが、「 今度は働き続ける」と言ってくれていました。
責任を持って収入を得ることを自覚していたようすだったのに、その期待を裏切られたのです。私は腹を立て、「根性強くなれ。ミスしても、お前が社長じゃないんだから、背負う必要ない」と、彼を叱咤激励し続けました。
しかし、裏切られたことには変わらず、悔しくて悲しくて、また、突然自分が稼ぎ柱となったことに自信が持てず、悩む日々が続きました。
氷点下の冷たさ、呆れるばかりの結婚生活
26歳のころ、私の仕事がそれまでの倍以上忙しくなりました。おまけに家を建てたばかりで責任も重大です。
仕事に、家の管理に、その他雑務に追われているのに、彼は何も変わりません。
話し合いをしようにも、時間もすれ違い、気持ちもすれ違います。
原因は、私がいつも仕事のストレスでイライラしていたことや、ふたりの間の収入格差があり過ぎて対等に話せなかったこともあります。
でも正直なところ、私としてみれば、家を持ったのに自覚がない彼が原因だと思っています。
何も変わらない相手に腹が立ち、向き合うことに疲れました。
もうかつてのような可愛らしさ、愛嬌は演じることが出来なくなり、必要最低限の会話しかしなくなってしまいました。
怒り、悲しみ、呆れ、すべてが揃った出来事が1つあります。
新型コロナが流行し始めた20年3月、「春の選抜高校野球大会」が異例の中止となりました。
行政関係の仕事をしていた私は、コロナ流行にあわせて多忙を極め、体調も崩していました。
体調不良の中、深夜まで働く私に彼がかけた言葉は、「 ふーん、選抜中止だって」、だったのです。
私の体調よりも、野球が大事なのか、ふたりで妊娠を望んでいたのに、身を粉にして働いているのに、どんな仕打ちだと呆れました。
その後離婚の手続きに入りました。
結婚生活がストレスで離婚したい?―体験談から学べる事
ストレス満載で、離婚して正解です。おふたり、性格も趣味も合っていないですよね。
なぜ結婚したのかから疑問に感じます。ここで二人の価値観の違いを比較してみました。
彼氏(夫) | 彼女(妻) | |
性格 | 内向的・出不精 | 外向的・趣味は水泳 |
当初のお付き合い | 観光地、温泉 | 幸せ |
お付き合いの変化 | 家デート希望 | ストレス感 |
新婚旅行希望地 | ロンドン | マリンリゾート |
ロンドンでの楽しみ | 大英博物館 | ミュージカル |
結婚後の生活 | 休職・心労・うつ症状 | 大黒柱・家を建てた |
結婚前について付き合って1年と少しでお付き合いに劇的な変化が出ています。
彼は観光地や温泉に出かけるより家デートを望み、もともとの出不精な性格を見せました。
家デートでは、「結婚したらこの人はこんなふうになる」という例の中で、一番いい態度が現れます。デートではなく結婚生活になれば、誰もが「素の自分=ズボラで自堕落」になりますから。
例えば、家デート時に家事を手伝わない男性は、結婚したら輪をかけてしません!!
よく観察してください。
結婚前時点で、外に出かけてくれない彼に既にストレスを溜めていた彼女は結婚を考え直すか話し合いをするべきタイミングでしたね!
ふたり共通の欠点
二人に内向的、外向的の違いはあっても、ふたりとも寛容さ、柔軟性が足りません。
歩み寄れてないのです!
彼女は歩み寄るというよりはお付き合いから新婚旅行まで、彼の希望に合わせてばかり。これではどうしてもストレスは溜まります。
彼のほうは残念ながら、自分のしたいこと、見たいもの重視で、一緒に居てくれる彼女を思いやれていません。
ミュージカルでの爆睡について
思いやりや、歩み寄りがお互いできていないと分かり易かったのが新婚旅行のミュージカルです!
「え、爆睡?」とガッカリするのはわかりますが、「そりゃ、あれだけ博物館に熱中したら疲れるよね」と笑えませんでしたか?
思いやりや、歩み寄りのできるカップルだったら「ハネムーン居眠り事件」として一生ネタにして笑い合う事もできる出来事です。
逆に彼女も彼の趣味が退屈であくびをしてしまうかも知れません、お互い様に起こり得ることですから相手への思いやりを忘れないことです。
知らないスポーツならルールを少し説明しておくとか、ミュージカルならあらすじを言っておくとか、相方も楽しめるようにもう一歩根回しを。
そこまでしても相手が楽しめなかったら仕方ありません。
「この趣味はふたりではムリなんだな」と笑って、次の共通の話題を探すのです。
そういうコミュニケーションと相手の反応を許容する柔軟性、思いやり、歩み寄りが、二人ともに欠けています。
結婚前、新婚旅行以前に、「ふたりのデートやおでかけの楽しみ方」が確立できていないのが敗因の一つです。
彼氏側の問題
会社を辞めてしまう程ならば、ムリし過ぎです。
「以前に精神を病んだことがある」うえで、「今度は働き続ける」「責任を持って養う」と約束していたようですが、精神疾患は約束で乗り切れるものではありません。
新しい生活をスタートして、「今度こそは頑張る」と思っていたことでしょう。それが空回りして負のスパイラルに陥ってしまいました。
悲しいことに、家庭を持ったからこそ、そのプレッシャーは膨れ上がるのです。
結婚は人生の大転換期。新生活に馴染めるか、誰もが不安を抱えます。
気分が塞いだり、落ち込む、イライラする、不眠や食欲不振など、マリッジブルーと呼ばれる状態になる人々もいます。
自分がどんなに不安で圧し潰されそうになっているか、休職になる前に、彼女に弱音を吐くことができたらよかったですね。
彼に見えていた彼女の姿
彼女がどういう女性なのかが見えていません。
「無邪気に笑うところが好き」だと体験談にはありましたが、「もうかつてのような可愛らしさ、愛嬌は演じることが出来なくなり」とも書いています。
「演じる」という言葉は彼女がずっと自分を抑えこんで、我慢してきたと言う事になります。
彼女は「自分のことは自分で決めたい」という自分の意見を持ち、芯のしっかり女性です。
こうした彼女の個性を早いうちから彼女に、彼女らしさを発揮させてあげれていれば離婚までは至らなかった可能性もあります。
彼女の好きなもの、好きなこと、得意なこと、考えをもっと聞いて意見を交わしていれば、お互いの弱いところを支え合う良い関係も築き上げられたでしょうに。
彼女側の問題
彼がどれ程の不安を抱え、責任感に圧し潰されそうになっていたか、もう少し理解する努力ができたと思います。
プレッシャーに弱い彼だと知っていたのですから、彼女がすべきことは彼に、「今度は働き続ける」「責任を持って収入を得る」と約束させることではありませんでした。
この約束のせいで、彼は休職するまで相談もできず、自分を追い込んでしまっています。
彼女のほうは「約束を破られた」「裏切られた」と憤ってしまって。
では最初から「もしものときは私が働くから大丈夫だよ」「自分のできるところまで頑張ったらいいから」「しんどかったら相談して?」と言っていたらどうだったでしょう?
それでこそ、結婚の二人三脚だと思いませんか?
そうすれば彼のことを、あれができない、これができないとマイナス判定するのではなく、ここまでできた、今日も頑張ってくれているとプラスに捉えることができたのではないでしょうか?
彼は休職して怠けているのではないのです。無責任だから仕事に行けないのでもない。自覚がないから変わってくれないのでもありません。
「プレッシャーを浴びるとまた精神に変調をきたすかも」と不安なのです。
それを支えるのは叱咤激励の言葉ではなく、「大丈夫だよ」と笑顔を見せること。
「頑張れ」「根性強くなれ」と言われるのは、彼にとってはプレッシャーを倍増させるだけ、冷え切った結婚生活すべてが、彼にはストレスになってしまいましたね。
彼女はしっかりした強い女性です。見事に家計も支えてみせました。すごいことです。
ひとつ足らなかったのは、自分より弱い人を理解しようとする姿勢。
彼に精神疾患という既往症が無くても、人はいつどんな病気になるかわかりません。身体の病気も心の病もです。
『病める時も健やかなる時も』というように、結婚するなら相手がどんな病気になろうと、いたわりと理解の心を忘れてはなりません。
そのためには、長期で寄り添う深い愛情が必要です。残念ですが、ふたりの間にそれだけの絆は感じられません、離婚するしかなかったのでしょう。
結婚生活がストレスで離婚したい?―離婚のメリット
うまくいかない結婚生活に悩んでいるあなたに、離婚するメリット6つ!
1. 今抱えている問題を我慢し続けないで済む
我慢がならない相手と一緒に住むのは辛いです。
相手が浮気性、ギャンブル癖、モラハラ男であれば毎日のストレスは計り知れません。DVだったら即別居、離婚です。
2. 好きな人と再婚、または新しくお付き合いができる
人生の再スタートを切ることができます。子どものことや、金銭的なこと(財産分与、養育費、慰謝料など)をきちんと取り決め、すっぱり離婚して次にいきましょう。お金のことは次の段落でもう少し触れます。
3. 自分の時間が増える
仕事や育児に時間をとられフリーな時間は減ると思いますが、時間をどう使うか自分で決めることができます。
4. 夫絡みの心配事がなくなる
夫の借金、夫の仕事、会社関係のお付き合い、体調、衣服や持ち物を選び購入、などの悩みがなくなります。夫の通勤圏以外に引っ越すこともできますよね。
5. 仮面夫婦を維持しないで良くなる
ご近所や夫の会社関係者の前で、幸せカップルを演じるのは虚しいです。
自分の本来の笑顔を取り戻せます!
6. 離婚した方が子どものためになる場合もある
子どもは案外よくみているもので、不和な両親より片親のほうが精神的に楽な場合もあります。「子どものために」という言葉だけで、不幸な結婚を続ける必要はありません。
ただし、再婚相手や、新しく付き合う相手と子どもがうまくやっていけるように目を配ってください。
結婚生活がストレスで離婚したい?―離婚のデメリット
上の段落と比較してください、離婚するデメリット6つ!
1. 子供が辛い思いをする可能性がある
片親だと目が届かない、いじめられる、他の子たちと違うと思わせてしまう、淋しい思いをさせる、同性の親に相談したいことがあってもすぐにできない、などが考えられます。
2. バツイチであることを引け目に感じることがある
納得ずくの離婚でも、心ない周囲の人や親戚に噂されたり、嫌味を言われたりもします。
3. 生活水準が下がる可能性がある
共働きから一人になれば、どうしても収入が減ります。費用がかからなくなるものもありますから、賢くやりくりを。
児童手当など子どもがいれば誰でももらえる公的扶助以外に、シングルペアレント家庭だからこそ受けられる援助もあります。よく調べて役場に問い合わせてみましょう。
4. 子育てをしながら生活をしていくのが経済的に大変
ワンオペ育児はバックアップが必要です!!
子どもの年齢によってはフルタイムの仕事に就けないこともあります。遅刻早退も増えますし、シッターさんを雇う費用も掛かります。
5. 養育費・慰謝料・財産分与・弁護士費用を出費をする可能性がある
親権がとれなければ、子どもとは暮らせず、相手に養育費を支払うことになります。
慰謝料は、自分の浮気や暴力などのせいで結婚が破綻したときに請求されます。
財産分与は夫婦共有財産だとみなされたものを半分にせねばなりません。借金も夫だけの借金か夫婦の借金か判断されます。離婚し自分が出ていって一緒に住んでいなくても、住宅ローンの負担を続けなければならない場合もあります。
これら、お金の絡むことは揉めますので、離婚案件を得意とする弁護士さんに相談しましょう。弁護士費用もかかりますが、きちんと決着をつけたほうがいいです。
6. 子どもがいると別れても連絡を取らなければならない
子どもには一緒に暮らしていない親に会う権利があります。「面会交流」という形で行われますが、頻度、立会人の有無などの詳細は、これも弁護士を通して協議しましょう。
おまけ:離婚に踏み切る前に行っておきたいこと
離婚には結婚するよりもっと強い意志と折れない心が必要です。そのためには下記5つのステップを考えてみてください。
- 何が夫婦間の問題になっているのかを明確にする
- 問題の原因が改善可能かどうか見極める
- いきなり離婚しないで別居して暮らしてみる
- 離婚後の金銭的負担にどう備えるのか、自分の仕事、公的扶助、親からの援助、などの対策を考える
- 離婚原因が相手の浮気やDVなどで、慰謝料を請求する場合は証拠を集める
結婚生活がストレスで離婚したい?体験談とメリットデメリットについて!―まとめ
いかがだったでしょうか?
ストレスたっぷりで離婚してしまった体験談をじっくり分析してみました。
結婚する前に、男女お互いが早め早めに自分を出して、一緒にやっていけると確信してから結婚するのが幸せのコツです。
離婚手続きは、精神的にも時間的にも、経済的にもパワーを殺がれますから。
ただし、このまま結婚生活を続けても絶対幸せになれないと確信してしまったら、速やかに準備を始めましょう。