「もっと人に認められたい!」と焦っていませんか?
「認められたい気持ち」を「承認欲求」と言います。それには2種類あって、「自分で自分をこれでいいと認めたいー自己承認」と「他人に認められたいー他者承認」に分かれます。
自己承認だけでも他者承認だけでも、欲求は満たされません。それ以上に、このバランスが崩れたとき人間関係の悩みが激増します。
この記事では、承認欲求の満たし方の特徴を女性、男性、子供と分けて書いてみました。
承認欲求を満たしたいがためにしてしまう行動と、どう対処すればいいかを具体的に書いていますので是非参考にしてください。
ではいってみましょう!
承認欲求の満たし方女性の場合は?
女性が陥りやすい、危険な承認欲求の満たし方があります。「とても表面的なことで他者承認を求めてしまうこと」です。
順を追って解説していきましょう。
承認欲求の二本柱「自己承認」と「他者承認」
自己承認とは、「自分で自分をこういう人間だと認めること」、長所、短所、得意、不得意もひっくるめてみて「苦手はあるけど私も悪いとこばかりじゃないな」と認めてあげることです。
他者承認とは、「他者に拒絶されたくない」という気持ちと「他者に褒められたい」気持ち。
心の中で自己承認と他者承認、両方が同じくらいにあることが大切です。
承認欲求の悩みの構図
自己承認ばかりでは、ナルシーな鼻持ちならない人になってしまいます。
他者承認ばかりでは、中身の伴わない虚しさ、素を見せられないことに悩みます。
そして一番の問題は、自信のない自己承認不足のときに、他者承認を求めてしまうこと。
自己承認ができているかどうかは、「自己肯定感があるかどうか」と同じことです。
****自己肯定感が低い=自己承認ができていない→他者承認で埋め合わせようとする****
自分に自信がないからこそ、他人からの一時しのぎの褒め言葉を求めてしまうのです。
自信のない女性に多い、表面的な他者承認欲求
・容姿、服装、持ち物を褒められたいー過度なブランド志向など
・おしゃれな生活をしていると褒められたいーSNS映えばかり考えている
・恋人には何度も何度も好きと言ってほしい―重たい女
・好きだからではなく、ステータスやイケメン度の高いパートナーを選ぶー上昇志向
・子どものお受験や成績で自分がいい母親だとアピールー毒親予備軍
これらはいずれも、本人の功績ではありません。
仕立てのいい高級ブランドのスーツを仕事の勝負服にするのはいいことです。自分の自信をサポートしてくれるのですから。
そうではなくて、「私はこのスーツが買えるのだから褒めて」と思う場合が他者承認を求めることなのです。
恋人、夫、子どもについては、自分が愛していればそれだけで幸せなはずです。家族の頑張りには自分も頑張ってお返しをする気分でいれば、自分の自信に繋がります。
他者に向かって「夫はすごいの~」「子どもは頭がいいの~」と自慢しても、我に返って「じゃあ私自身は何なんだろう?」と虚しくなるばかり。
このように、他者承認の欲求は、自慢話や自己顕示欲として現れます。
それに対し、他者はいつも期待通りの褒め言葉をくれるわけではありません。
自己承認不足を他者承認で補おうとしても、苦しくなるばかりです。
それよりも、まず自己承認を高めると、他者承認のほうは「あの人輝いてるね」と自然についてくるものなのです。
SNSの問題
簡単に他者承認欲求を満たせる場所がSNSです。でもそれはまやかしかもしれません。
自分の投稿に「いいね!」がたくさんついたら、「よかった、認められた!」と嬉しくなりますよね。
でも待ってください。
あなたが他人の投稿に「いいね!」をする時、何に対して評価してるのでしょうか?
「彼氏と行った海で見た水平線に沈む日没の写真」の投稿があったとします。
例:
あなたはいいなと思って「いいね!」を押します。それはなぜ?
・投稿者に彼氏がいること?
・ロマンチックなデートしてくれる彼氏?
・海まで行くお金や時間的余裕があること?
・海外旅行だから?
・海の景色?
・夕焼けの色?
・その場の雰囲気?
・撮影場所に見覚えがあったから?
・日没の瞬間をとらえた写真が上手だと思ったから?
・投稿者がいつも自分の写真に「いいね!」をしてくれるからお返し?
こういうあやふやな他人の感覚で「いいね!」の数はできあがります。
投稿者自身のことを褒めている「いいね!」って少ないと思いませんか?
だから「いいね!」の数に囚われすぎないでください。
その場では「いいね!」が付いて嬉しくても、結局何を褒められているのかわからないのです。
となると、それが自分の自信にはつながらない、自己承認は育たないのが問題なのです。
SNSの利用法
SNSすべてが悪いわけではありません。遠くの人と交流できる、同じ興味を持った仲間が見つかる、などいろいろな利点があります。
承認欲求を満たす重要な鍵は「達成感」です。「ああ、私にもできた」という気持ち。
ですから、「おしゃれなカフェのスイーツの写真」より「自分で作ったスイーツの写真」に「いいね!」をもらったほうがいい。
素敵な風景写真が撮れたら、フォトコンテストに応募してもいい。
140文字で今何をしているか伝えるなら、それを詩にして小説投稿サイトにあげることもできます。
クールなダンス動画や歌をアップしてもいいし、手芸動画も楽しい。
「こんな本を読みました!」でもいいんです。
要は、「クリエイティブ」になることです。
自分が何かしたことで「達成感」を感じ、それに対して他者の反応が得られるなら、得られた他者承認は自分に自信をつける自己承認へと還元されていくのです。
恋愛での他者承認欲求
自己承認の弱い女性は、パートナーに依存する重たい女になります。
下記のように、彼氏に「他者承認」を求めてがんじがらめにしてしまうのです。
・私の気持ちをわかってほしい
・好きだとLINEしてほしい
・LINEにはすぐ返事がほしい
・忙しくても時間を作ってほしい
好きな人に会えないのは誰でも寂しいのです。その時に、ぐっと踏ん張って自分も頑張ろうとするかどうかに違いが現れます。
「好き」「寂しい」「会いたい」という言葉は愛情表現なので、口にしたほうが良いです。
でもそれに対して相手がムリをするようなら、「じゃ、他の事しながら待ってるね」と言えるかどうかで、自立か依存かが決まってきます。
自己承認ができていないカップルの別れ方は、
「相手が自分を満たしてくれないから別れを切り出した」 というのがよくある例です。
悪いのは相手のせいにしています。でも問題は自分の中の自己承認不足、自己肯定感不足にあるのです。
健全な承認欲求の満たし方
では具体的にどうすれば承認欲求が満たせるのでしょうか?
まず自己承認を高め、そこに他者承認をしてもらい、さらなる自己承認に変えていくという図式を憶えてください。
表面的な他者承認は、他人の意見ですからクルクル変わり、当てになりません。
自己承認の高め方
自分の自分らしさを認めてあげることです。難しく考える必要はありません。
1. 自分の気持ちを口に出すこと
好き、嫌い、鬱陶しい、面倒くさい、何でもです。
2. 比較級を捨てる
他人と比べて秀でていることではなく、自分の中で好きなこと、得意なこと、楽しいことをリストアップしてください。仕事、趣味、家事、育児、含めてです。
3. 次の一歩を探す
自分の好きなこと、得意なこと、楽しいことを伸ばすには、次にどうしたらいいか、自分はどうしたいのか考えましょう。
4. 苦手なこと
苦手なことは「達成感の宝庫」です。
お料理下手な人は、夕食を作っただけで達成感を得られます。人付き合いが苦手なら、挨拶できただけで褒められること。
また、どうしてもできないことがあるなら、それも個性ですからそのまま認めてもいいのです。落ち込む必要はありません。
5. 創造力
SNSの項目にも書いた通り、クリエイティブであることです。自分にしか作れないもの、生み出せないものがあるはずです。探してみてください。
他者承認の相手
褒めてほしい相手を選びましょう。
仕事なら上司や同僚、趣味や家のことなら家族や恋人、友人、同好の士など。
SNSも不特定多数の「いいね!」よりいろいろな趣味サイトを選ぶこともできます。
うまく褒めてもらえなくても、自分は自分の頑張りを知っているのですから大丈夫、一息ついたら次の挑戦です。
また、育児や家事では「できて当たり前、いつものこと」と誰も褒めてくれず疲れてしまうこともあるでしょう。
でも健康な家族の幸せな笑顔が一番の褒め言葉です。誇りに思って自己承認に繋げてください。
このように、承認欲求は自分が行動を起こすところから満たしていくのです。
承認欲求の満たし方女性の場合は?ー男性ついても
男性は女性と比べて、「自己承認」はできているのに「他者承認」されるかどうか心配でオロオロする人が多いようです。
元々、「自分はこういう男です、好きになってください」と求愛行動をする側だったせいか、「自分のことがよくわからない」という人は少ないです。
女性は「自分に自信がない」と思い、男性は「自分が受け入れられるかどうか自信がない」と思う、その違いでしょうか。
男性の承認欲求の問題点
男性が承認欲求の問題を抱えるのは、他者に自分のプレゼンするところで間違っている場合が多いです。
・ナルシー系、自慢話多い、自分の話ばかりする
・SNSで「目立つこと」をしようとする。「危険なこと」含む
・話を盛る、酷い場合は虚言癖がある
・上から目線
・もしくはオタク系、自分の世界に引きこもり同じ趣味の人としか関われない
無理して自分を大きく見せる必要はありません。そのままでいいのです。
黙々と自分の仕事をこなしたり、友人との約束はきっちり果たす、など日常的なことで信頼を得、他者の信頼は高まっていくものです。
男性の承認欲求の満たし方の最善策
男性の承認欲求の満たし方の最善策は、「相手の話を聞くこと」です。
最初に聞く側に廻れば、後で話を聞いてもらえます。盛らなくても大丈夫だということもわかります。
周囲は、「話を聞いてくれる頼りになるヤツ」という評価をしてくれるでしょう。
その後、「自分のことしゃべらないけどどういう世界観持ってるの?」と興味を持つ人も出てきます。
興味ない人に浴びせる「自分語り」はナルシーですが、聞こうとする相手への「打ち明け話」は友達関係も深めますし、「そんなこと考えてんのか、すごい」と思ってもらえますよ。
自分の世界に閉じ籠り気味なら、少しずつ自分の世界を広げて知己を増やすか、全く別世界の人だと思っても恐れずに、まずは話を聞いてみることをおススメします。
承認欲求の強い男性への対処方法
寂しがり屋ややきもち焼きが多いのも「他者に認めてもらえてない」と思い込んでいる男性の傾向です。
そういう人とは、しっかりと目を合わせて名前を呼んであげてください。
「ちゃんとあなたのこと、知っていますよ」というサインになります。
「○○が得意なんだっけ?」と話を振ってあげるのも良し。
彼氏候補なら、「すごいね!」「こんなことできるんだ!」とたくさん褒めてあげてください。
「褒めてのばす」です!!
承認欲求の満たし方女性の場合は?ー子供についても
子どもの「自己承認」は発展途上です。
ですから周囲の大人がどのような「他者承認」を与えるかがポイントになってきます。
子どもは「承認欲求」を満たすために、わざとわがままを言ったり、いたずらをしたりして親の反応を見て愛情を確かめたりもします。
まだ自我の形成途中で、自分の良いところ悪いところを客観視できるわけでもありません。
ですから、叱ること、褒めることははっきりブレないように、褒めるときは心から褒めてあげてください。
子どもへの対処法
男性は子どもっぽいというように、子どもへの対処は男性の場合に似ています。この3点。
・笑顔でしっかり目を合わせる
・できる限り最後まで話を聞く
・褒める
ぬいぐるみ効果
子どもにはしっかり目を合わせ、最後まで話を聞くという点で、「ぬいぐるみ」を思い浮かべてください。
赤ちゃんは生まれて1年は、物理的にも心理的にも、母親から離れられないと言われています。
1歳前後になり母親から少し離れ、次に興味や愛着を示す対象物が、英語でコンフォートと呼ばれるぬいぐるみやブランケットになります。
特にぬいぐるみは、じっと子どもを見返して急かすでもなく、言葉にもならない話を最後まで聞いてくれます。それが子どもの自立の第一歩になるわけです。
子どもの自己承認形成
子どもは自己承認および自己肯定感形成の真っ只中です。
親が自分を見ていてくれるか、自分はこれでいいのか、いつでも確認をほしがります。
周囲の大人からの「他者承認」を得て、自分の「自己承認」を作っていっているのです。
年齢が上がっていくにつれても、親や大人がしっかり目を合わせて会話することが大事だと言えるでしょう。
承認欲求の満たし方女性の場合は?ー全ての場合に言えることとは?
「承認欲求」だけを満たそうとしてもうまくいきません。なぜなら、承認欲求を満たす前に、前提となる根源的な欲求が人間にはあるからです。
欲求の5段解説
「承認欲求」とは、心理学者アブラハム・マズローが提唱した「欲求5段階説」の1つです。
一番根源的な欲求から列記します。
- 生理的欲求…生命活動をするための欲求
- 安全欲求…住居や、安心できる生活への欲求
- 社会的欲求…どこかに所属をしたり、他者と繋がる欲求
- 承認欲求…尊重されたい、認められたいという欲求
- 自己実現欲求…自分らしく生きていく欲求
心の充足のためには、これらを上から順番にクリアしていくことが理想とされました。
ですから、まず衣食住をしっかりし健康に生活し、仕事や学校で仲間を作り、居場所を確保するよう努めましょう。
最初の3つの欲求のどれが欠けても、自分を認めてあげることが難しくなりますから。
全ての人にある承認欲求
「承認欲求」というものは、全ての人にあります。決してあなただけではないので、自分自身を責めたり、罪悪感を持つことはやめましょう。
あなたは生まれたその瞬間から唯一無二のオリジナルです。あなた以外にあなたはいない。
長所や短所だって、すべて含めたものがあなた自身の「個性であって魅力」です。
まずは自分自身をしっかりと大切にすること、その上で「誰から尊重されたいのか、誰に認められたいのか」考えてみてください。
あなたのSNSに「いいね!」が何十万個ついたとしても、本当に認めてほしい人の一言のほうが何倍も嬉しいはずです。
承認欲求の満たし方女性の場合は?男性や子供についても!ーまとめ
いかがだったでしょうか?
女性は承認欲求を表面的な他者承認で埋めようとしがちです。自己肯定感に繋がる自己承認ができるように、自分を見つめてください。
男性は自分がどんな人間かわかっているのに、他者に認めてもらえないんじゃないかと恐がっているようです。
自分が話すより「相手の話を聞く」のが秘訣です!
子どもさんは自己肯定感を形成中です。となると、周囲の大人がしっかり「他者承認」を与え、内面に「自己承認」を育めるように手伝ってあげてください。
「承認欲求」を満たす前に、根源的な3つの欲求がありますから、それらを疎かにしないように。
誰にでもある「承認欲求」、上手に付き合っていきましょう!!
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