「自分に自信が持てない」、「他人が自分をどう思っているか気になる」などの悩みを持っていませんか?
それは「自己肯定感が低い」から。
自己肯定感、「自分は自分、これでいいんだ」と認めることは、幸せの第一歩です。それができない人が現代、とても多いと言われています。
この記事では、自己肯定感の低さの原因を子供時代に探っています。
「毒親育ちだから自己肯定感が持てない」という言葉も聞くようになりました。
確かに、親の育て方や態度によって、子どもはのびのび成長できなかったりしますよね。
そして、自己肯定感が育たないと、将来の仕事や恋愛にも悪影響してしまいます。
影響のでかた、自己肯定感の高め方も併せて書いていますので、是非参考にしてください!
では、いってみましょう。
自己肯定感が低い原因は子供時代から?
「自己肯定感」の土台は乳幼児期に作られます。
恐らく赤ん坊が腕の中に抱かれじっと大人の目を見ているその頃から。
「この腕の中に居れば自分は安全」、「みんなが自分を覗き込んで笑顔になったりあやそうとしてくれる」、まだ無意識のうちにそんな感覚を積み上げていくのではないでしょうか。
「自己肯定感」とは、無条件にありのままの自分を受け入れてもらえるところから始まるのです。
その後幼児期に入り、2歳前後の「イヤイヤ期」。
自我が発達してきて、何でも一通り「イヤだ」と言っては親の反応を試しているかのようです。
逆に言えば、3歳くらいまでは誰だって、「何もできないありのままの自分」を親や他の大人に受け入れてもらって成長します。
「自己肯定感」の土台はでき上っているのです。
問題は、その後の親の対応や本人の経験、人間関係によって、すくすくと育まれるべき「自己肯定感」が伸び悩む場合です。
人格形成に影響するので、そのまま、将来の仕事や恋愛にも深く関係してきます。
自己肯定感が低い原因は子供時代から?ーあるあるな親の態度
子どもが自己肯定感を高く持てなくなる、親の態度というものがあります。
(ここでの「親」は、生みの親に限らず、養父母、祖父母など育ての親、施設の保育士さんも含みます)
酷いものになると、子どもの成長を妨げる「毒親」になってしまうので、振り返ってみてください。
問題な親の態度リスト
・子どもの言動にイライラし、話を聞く心の余裕がない
・子どもに「〇〇しなさい!」「早く!」と命令ばかりしてしまう
・自分がダメなところを子どもに投影して叱ってしまう(例:片付けが苦手など)
・自分の理想を押し付ける。レベルに達しないと怒ったり落ち込んだりする
・上の子に対して、「お兄ちゃんでしょ」「もうお姉ちゃんだから」という言葉で突き放しすぎる
・時々で子どもに求めるものが変わる。一貫性がない
・子どもと会話が少ない、コミュニケーションが上手に取れない
・褒めるのが苦手。子どもが頑張っていても評価できない
・過干渉、子どもに決めさせない
・過保護、子どもが自分の力を試すチャンスがない
親側の問題
育てる側がこのような態度になってしまうのは、「自己肯定感の低さ」が影響しています。
自己肯定感の低い子どもは自己肯定感の低い大人が作り出してしまうのです。
「私がこの子の親なんだ、すっごく大変だけど幸せ!」という根源的なポジティブさが大切。
親側の自己肯定感が低いと、子どもの成功を自分の成果だと思う重たいお母さんになったり、意見を言わせずお人形さん扱いしたり、「おまえなんか産むんじゃなかった!」と自分の不幸を押し付ける親になってしまいます。
自分に自信があれば、子どもは自分とは別人格だと割り切れるものです。
3歳過ぎると子どもの性格がどんどん見えてくると思います。その時に、「してはいけないことを教える」のと、「自分が求める型にはめる」のは違うことだと肝に銘じてください。
大事な小学校時代
小学校、特に10歳までの子どもは親を喜ばせようと必死になります。見ていてくれるか、気にかけてもらっているかは死活問題。
そんな中で、親に理想を押し付けられて失敗したり、親の求めるものがくるくる変わったりすると、子どもは健全な自己主張ができません。
これが子どもの自己肯定感の成長を阻んでしまいます。
そのかわりに、親の気分や願望に素早く反応できるように自分のアンテナを伸ばし、『親の顔色うかがい』ばかり覚えてしまいます。
親に「あなたにはがっかりした」という顔をされたくないがために。
親ががっかりしても、子どもが自分の意見を押し殺しても、どちらにしても子ども自身の「自己肯定感」は育たないのです。
親御さんへ
子どもを育てるうえで辛いことはいろいろあっても、自分がまず笑顔になること、子どもに笑顔を見せることから始めていただきたいです。
子どもに対し「生まれてきてくれてありがとう」と思えたら、それだけで親側の自己肯定感を高めることにもつながりますから。
大人になったら
自分の自己肯定感が低いのは親のせいだけではありません。
自己肯定感の土台と成長期は親の言動が確かにものを言います。
しかしながら、大人になって自分に自信が持てないと悩む時、全てを「毒親」のせいにして諦めないでください。
誰でも自己肯定感は揺らぎます。
高い人もいつも高いわけではありません。失恋したらどん底に落ちたりもします。今、低い人はこれからいくらでも育てることができます。
自己肯定感の育て方
・自分が好きなことをやってみる。
・好きなものは好きだと言う。
・難しいことは段階を追って目標を立てる。小さな目標が達成できたところで自分を褒める。
・自信たっぷりに見える人でも内面はそうでもない。話しかけてみよう。
私の裏技
周囲の人の自己肯定感が眩しくて自分がダメダメだと落ち込む時に筆者が使う裏技をお教えします。
まず、自分を取り囲む輝いて見える人たちの名前を書き出し、1つずつ長所を挙げます。
人数は多いほうがいいです。飽きるまで他人の良いところをリストアップ。
それを見て一層落ち込むと思うでしょう?そうでもないんです。
逆に気分が落ち着いて、「なんだ、他人の良いところをこんなに認めてあげられてるんだから自分は大丈夫だ、人を見る目があるんだな」と自分自身を褒めることができるのです。
次に、長所の横に短所を一つずつ書いてみます。書き終えたら、「私の観察眼も捨てたもんじゃない」とまた自分を褒めます。
できあがった表を見て、「私も他の人から見たら長所、短所、あるはずだよね、一緒だ」とどっと気が楽になります。
そうやって少しずつ自分を立て直していきます。
自己肯定感が低い原因は子供時代から?ー将来の仕事に出る影響とは?
自己肯定感が低いということは、打たれ弱いということ、失敗すると立ち直りにくいということです。
謝罪が苦手
職場では、凡ミスが大きな問題に発展することがよくあります。
自分のミスはお客様や取引先にすぐ、迷惑をかけます。そればかりでなく、自分一人だけで働いているのではないので、ミスの波乱が同僚、上司へと広がりもします。
そうすると、生まれて初めて本気の謝罪や、時によっては土下座を求められることも。
自己肯定感がない人に謝罪はできません。
「自分は二度とミスしない」「自分はもっとしっかりした社会人になれる」という自信があるからこそ頭を下げられるのですから。
自己肯定感が低いと、言い訳を並べ立てて他人のせいにするか、ミスの重荷に耐えかねてストレスで心身を壊したりしてしまいます。
報・連・相(ほうれんそう)が苦手
業務が滞り始めた、自分では手に負えなくなってきている、取引先が何か要望がありそうなのに言ってもらえない、などの状況に陥った時に、同僚や上司に「報告、連絡、相談」できないのも自己肯定感が低い人の特徴になります。
自己肯定感のある人は、「自分はまだ仕事がうまくできていない」と自認することができます。自分というものがわかっているから、現状把握も得意です。
それに引き換え自己肯定感の低い人は、「こんなことを同僚や上司に相談したら、仕事ができないと思われる」と感じて抱え込んでしまうのです。
弱音の吐ける同期や同僚を是非大切にしてください!
大学までどれだけ成績が良くても、仕事に就いたら一から覚えなければならないことだらけです。
「わからないことばかりで恐い」という気持ちから「ここまではわかったけれど、次がわからない」に変えていけるように、少しずつ進んでいってください。
「気が付いたらできるようになっていた」と自信に変わる日が来ます。
自己肯定感が極端に低い場合
自己肯定感の極端に低い人は、難しい仕事、新しい業務にチャレンジするのが苦手です。
キャリアアップの機会があっても現状維持しがち。
また、責任を取るのが恐いということから、アルバイトやパートで繋いでいく人も多いようです。
面接や試験に強い自己肯定感の高い人
自己肯定感が高い人は、「根拠のない自信を持っている人」「もしものときは何とかなると思っている人」で、自然に試験でも成績を発揮しやすく、面接でもハキハキと受け答えができます。
その根拠のない自信がどこからきたかですが、小学校の成績が良かった人や、習い事で「神童」と呼ばれた経験あり、親がいろいろ褒めてくれた、高校時代には親から離れて自活していた、などいろいろです。
乳幼児期に親が培ってくれた自己肯定感の土台から、自分で自分らしさを選び取り、自信として繋げて来ている人が自己肯定感を高く持っていられるのでしょう。
自己肯定感が低い原因は子供時代から?ー将来の恋愛に出る影響とは?
自己肯定感が低いということは、自分がどういう人間かわかっていない、ということです。
そういう方が恋愛をしたらどうなるか、相手も困ってしまいますよね。
自己肯定感が低い人の恋愛傾向
・「自分がどう思われているか?」ばかりを気にして生きているので、相手の顔色をうかがいがち。
・自分の頭で考えるのが苦手。特に親が敷いたレールに沿って育ってきてしまった人は、自分の好き嫌いもはっきりしません。
・嫌われたくないから、相手に迎合し、理不尽な言動をされても我慢してしまう。
・自分で自分を楽しくできない。自分の世界を持っていない。行きたいところに行く、食べたいものを食べる、欲しい物を買う、聴きたい音楽を聴くなど、自分の気持ちをアップさせる方法を知らない。全て、恋人に埋めてもらおうとする。
ご覧いただいてわかるように、自己肯定感が低い人は重たいです。合わせようとしてくるばかりで自分の意見を持っていないのですから。
恋愛は、「まっさらな自分を相手にプレゼントして相手の色に染めてもらう」のではありません。
お互いが自分の好きなもの、楽しいこと、大切なものを持ち寄り分かち合って、悲しいこと辛いことは避けるよう協力していくことです。
恋愛用自己肯定感の高め方
まず自分を知らなければ恋愛になりません。
自分の分析をしてください。
・自分はどういう人間なのか?
・何が好きで何が嫌いか?
・どんな人が合ってどんな人が合わないか?
・何をされたらうれしくて、何をされたら許せないか?
・今まで落ち込んだとき、どうやって立ち直ってきたか?
・自分の良いところ、悪いところはどこ?
それぞれ紙に書くか、口にだしてみましょう。
自己肯定感を高める上で外せない方策が、「思っていることを言う」です。
そして、「あなたらしさ」を好きだと言ってくれる相手を探すのが恋愛ですから!!
自己肯定感が低い原因は子供時代から?親の態度や将来の仕事恋愛に出る影響とは?―まとめ
いかがだったでしょうか?
自己肯定感の土台は、確かに乳幼児期に培われます。
そして小学校時代の親の態度は、子どもの自己肯定感に強く影響を与えるので、過干渉、過保護、理想の押し付けなどにならないよう、親のほうも自己肯定感を保ってください。
ただ、自己肯定感の低さは親の育て方だけが原因ではありません。
自分でもコツコツと自信をつけていけることなので、大人になったら努力も忘れないでください。
仕事の場では、自己肯定感が低いと打たれ弱く、心身ともに参ってしまうこともありますので、焦らずに自分の業務範囲を少しずつ広げていくことをおススメします。相談できる上司や同僚の方と連携を密に。
恋愛においては、自己肯定感が低いと「重たい人」になりがちです。
まず自分自身を知って、その個性を好きだと言ってくれる相手を探しましょう。
おススメ書籍:ジュール・ルナール著:『にんじん』
高野優氏の新訳が読みやすいです。親の心の在り処に悩む少年の話。